ARTHUR-AQUAMARINE's MEMO

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◇ 03 環境と倫理

  • 地球環境問題に警鐘をならした人物と主な国際的取り組みを把握しよう。
  • 日本での環境問題に対する取り組みを時代と共に追ってみよう。
  • 環境政策の背景にある「世代間倫理」の考え方を理解しよう。

③ 日本での取り組み

田中正造・南方熊楠
 田中正造 ※(1)は、国会議員の職をかけて、栃木県渡良瀬川流域での足尾銅山鉱毒事件に取り組み、農民と共に闘った。南方熊楠 ※(2)は、明治政府の神社合祀令 ※(3)に反対し、自然の生態系と人間の共同体が集約された「鎮守の森」を伐採すれば、鳥類が滅び、害虫が増えて、農作物を襲うと主張した。二人はナショナル・トラスト運動 ※(4)やエコロジー運動の先駆者といわれている。
四大公害訴訟
 高度経済成長下の四大公害訴訟は、いずれも産業公害で、企業の社会的責任が問われた。すべて原告側が勝訴した。
《 四大公害 》
名称 水俣病(新潟) 四日市喘息 イタイイタイ病 水俣病(熊本)
場所 新潟県
阿賀野川流域
三重県四日市市
コンビナート周辺
富山県
神通川流域
熊本県
水俣湾周辺
原因物質 有機水銀 亜硫酸ガス カドミウム 有機水銀
公害対策
 公害対策基本法
(1967年)
公害を「事業活動等によって生じる大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・騒音・振動・地盤沈下・悪臭」と定義。
 環境庁(省) 1971年環境庁が発足。2001年環境省へ格上げされた。
 有害物質の環境基準設定 公害の発生源対策として、国が有害物質の環境基準を設定。濃度規制から、より厳しい総量規制がなされた。
 汚染者負担の原則(PPP)
Polluter Pays Principles
公害防止費用や企業が与えた損害は企業が負担すべきであるとして確立した。
 無過失責任制の導入 無過失責任制により、企業に故意や過失がなくとも、被害者への賠償責任を義務付けた。
 環境アセスメント法
(1997年)
大規模公共事業を行う場合、自然環境にどのような影響があるかを事前に調査する環境アセスメント影響評価 ※(5)を義務付けた。
アスベスト災害
 断熱性が高いため建材を中心に使用されてきたアスベスト(石綿)だが、中皮腫や肺癌などの健康被害は深刻である。学会では1960年代からその危険性が報告されていたにも関わらず、日本で使用全面禁止となったのは2008年のことだった。アスベスト災害は15~40年経ってから発病するという特徴がある。現在は労働災害についての保障にとどまっており、今後の課題も多い。
近年の環境対策
 容器包装リサイクル法
 1995年制定 1997年施行
 2000年改正
ペットボトル・ガラス瓶・缶などは地方自治体が分別回収し、リサイクル費用は企業負担とするもの。紙容器・プラスチック容器も対象に加わった。
 家電リサイクル法
 1998年制定 2001年施行
テレビ・エアコン・洗濯機・冷蔵庫・冷凍庫の回収・リサイクルを義務化。2005年には自動車のリサイクルも始まった。費用は消費者負担のため、負担を嫌う消費者による不法投棄も起こっている。
 ダイオキシン類等
 対策特別措置法

 1999年制定 2000年施行
プラスチック類を低温で燃やすことで発生するダイオキシンの年間排出量の10%削減を目標とする。
 循環型社会
 形成推進基本法

 2001年施行
リサイクル関連の基本法。
 資源有効利用促進法
 2001年施行
①廃棄物の発生量を抑えるリデュース(Reduce)、②使用済みの部品を再利用するリユース(Reuse)、③不要になったものを繰り返し利用するリサイクル(Recycle)という3R(3つのR)をかかげる。ゴミになるものを買わないというリフューズ(Refuse)を加え、「4つのR」ということもある。同法により、パソコンも回収・リサイクルが義務化された。
 エコポイント制度
 2009年施行
環境省が推進する事業。エアコン・冷蔵庫・地上デジタル対応テレビについて、低消費電力のグリーン家電を購入すれば、さまざまな商品・サービスと交換可能なエコポイントを取得できる。
 ハイブリッドカーの普及 ハイブリッドカーは、電気モーターとガソリンエンジンの2つの動力源を組み合わせて走る自動車。低燃費のため、二酸化炭素や窒素酸化物の発生を抑えることができる。
循環型社会 ※(6)へ向けた取り組み
 ゼロエミッション 個別の企業での取り組みだけでなく、各産業間の連携を強化し、経済活動全体として廃棄物の排出をゼロにしようとする考え方 ※(7)
 コジェネレーション 一般の発電では、エネルギーの有効利用は40%程度で残りは廃熱となっているが、その廃熱を冷暖房などで有効利用するための熱電併給システムのこと。ホテルや病院などで採り入れられている。
 デポジット制 清涼飲料水などの販売価格に容器代を上乗せし、返却時に返還することで、容器の投げ捨てを防ごうとする仕組み。ドイツでは広範囲な商品で実施されている。
電子力発電の問題と今後の課題
 先進各国は、有限でなおかつ地球温暖化の原因ともなる火力発電に代えて原子力発電の比重を高めてきた。しかし、ウランを核分裂させることでエネルギーを取り出す原子力発電は、安全性の面で多くの問題を抱えていた。発電後に原子炉から取り出された使用済み燃料は高レベル放射性廃棄物と呼ばれ、多量の放射性物質を含む危険なもので、そこから放出される放射線が自然界と同レベルになるまでに10万年以上もかかると言われており、その管理は将来の世代にまで負担をかけてしまうことになる ※(8)。使用済みの燃料の一部からプルトニウムを取り出し、発電に再利用しようとする計画 ※(9)もあるが、より多くの危険性が指摘されている。
 アメリカのスリーマイル島原発(1979年)やロシアのチェルノブイリ原発(1986年)の炉心溶融事故以来、欧米各国では新規の立地が差し止められていた。
 日本でも、東日本大震災とそれに伴う巨大な津波により、福島第一原発で炉心溶融事故が起こり(2011年)、大量の放射線物質が放出され、大気・土壌・海洋が汚染されてしまった。汚染地域は立ち入りが禁止され、人体への影響も懸念される状況が続いている。
 このような状況の中、国民の間では脱原発・クリーンな自然エネルギーの導入を求める声が強まっているが、現段階では、安定した発電量の確保や発電コストの軽減、地域の経済活動への影響などの点で多くの課題を抱えている ※(10)
プルサーマル計画
 核燃料サイクルの柱の一つに、青森県六ヶ所村の再処理工場に日本全国の原子力発電所から出る使用済み核燃料を集めて、プルトニウムを取り出し、それを原子力発電所で再利用しようというプルサーマル計画がある。試運転の段階でトラブルが続いているが、佐賀県の玄海原発でプルサーマル発電が開始された(2009年11月)。しかし、使用済みプルトニウムは利用方法がないため、最終処分をどうするかが根本的な問題として残っている。
注釈
(1) 田中正造(1841~1913)
被害農民と大挙して上京、政府を追及した。逆に政界では孤立し、議員を辞職。天皇への直訴を試みたが果たせなかった。鉱毒問題が治水問題に転化され、谷中村が遊水地として水没させられる計画が出ると、谷中村に移り住んで闘い続けた。
(2) 南方熊楠(1867~1941)
在野の生物学者・民俗学者。アメリカ・イギリスに留学し、帰国後は和歌山県田辺に腰を落ち着け、数万点の標本、ノート、図版などを残した。
(3) 神社合祀令
各地の神社を1村1社として統廃合し、国家管理に置いた。結果として、規模の小さい神社の35%が廃止された。
(4) ナショナル・トラスト運動
自然を守るために国民からの募金で土地を買ったり、寄贈を受けたりして、保存・管理する運動。イギリスで始まり、日本でも釧路湿原や白川郷などでさまざまな取り組みが行われてきた。
(5) 環境アセスメント(影響評価)
スウェーデンで発達した考え方。川崎市(1976年)など地方自治体が先行。国レベルでは、1977年の法案は見送られ、1997年にようやく環境影響評価法が制定された(1999年より施行)。
(6) 循環型社会
廃棄物を抑制し、リサイクルを推進する社会。
(7) 経済活動全体として廃棄物0に...
ある産業から排出された廃棄物を、他の産業で資源として活用しようとするなど、企業の垣根を越えた技術交流をめざす取り組みが必要である。
(8) 将来の世代への負担
高レベル放射性廃棄物は、ガラス固化し、青森県六ヶ所村の施設で30~50年間冷却したあと、最終処分場の地下300mに閉じ込めることになっているが、その場所がまだ決まっていない。
(9) プルトニウム再利用発電
日本は、青森県六ヶ所村の再処理工場に日本全国の原子力発電所から出る使用済み核燃料を集めてプルトニウムを取り出し、そのプルトニウムを原子力発電所で再利用しようという「プルサーマル計画」を推進していた。再利用に成功したとしても、ここから出る使用済みプルトニウムは利用方法が無いので、結局最終処分が問題になっていく。
(10) 脱原発問題
2010年現在、日本の総発電量に対する原発の占める割合は28.6%であるが、これを2030年には何%にすることを目指すのかを巡って政府より「0%」「15%」「20~25%」の3案が出され、国民の間で議論が行われている。
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