ARTHUR-AQUAMARINE's MEMO

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◇ 02 宗教改革

  • 宗教改革が起こった背景を、西洋近代が誕生した背景までさかのぼって理解しよう。
  • ルターとカルヴァン、それぞれの改革思想の内容を整理しよう。
  • 「職業人」という新しい人間観を、ルネサンス期の「万能人」と対比しておさえよう。

宗教改革とは

 宗教改革(Reformation)はルネサンスとならんで、ヨーロッパに近代をもたらした社会変革の大きな波である。その変革とは、中世において絶対的な権威を誇ってきたローマ・カトリック教会の束縛を解き放ち、一人ひとりの良心に基づいて神を信仰しようという、原始キリスト教精神への立ち返りを説くものであった。

宗教改革の先駆者

 ローマ・カトリック教会に対する批判は、教会が世俗権力と結びつき、信仰が形式化し始めた頃から度々なされてきた。14世紀後半に輩出したウィクリフ ※(1)や彼に影響を与えたフス ※(2)らによる教会改革の試みは、多くの民衆の支持を得て社会的影響力を持つようになり、ルター・カルヴァンによる宗教改革へと繋がっていく。
(1) ウィクリフ(1320~1384)
イギリスの神学者。教皇の権威を認めず、聖書を信仰の唯一の拠り所とすべきであると主張したが、異端として弾圧された。
(2) フス(1370~1415)
ボヘミア(現在のチェコ)出身。ウィクリフの影響を受け、僧俗の区別は無いとして教会改革を試みたが焚刑(ふんけい)に処された。

① ルターの思想

信仰義認説
 ルターはフスの改革思想に影響を受け、宗教改革を断行した。ルターの信仰の核心は、罪のゆるし(救い)は「信仰によってのみ」得られるとする信仰義認説 ※(3)である。ゆるしは善行を積んだり、贖宥状しょくゆうじょう免罪符 ※(4)を購入したりすることによって得られるのではなく、パウロがいうように、「人が義とされるのは律法の行いによるのではなく、信仰による」のだという。ルターは『95か条の意見書』において、1条では信仰の本質を、また21・28条では、人間は信仰以外の行為によっては救われないことを説いている。
ルター - Martin Luther [1483~1546]
 ドイツ中部のアイスレーベンに生まれる。大学で法学を学び、のちにアウグスティヌス派の修道士となる。1512年にヴィッテンベルグ大学神学部の教授に就任。1517年ローマ・カトリック教会の贖宥状(免罪符)の販売に対して『95か条の意見書』を教会の門扉にかかげ、これが宗教改革の端緒となる。その後、ローマ教会から破門された。25年には聖職者のまま尼僧カタリナ=フォン=ボラと結婚。主著に宗教改革三大論文といわれる『ドイツのキリスト者貴族に与える書』『教会のバビロン幽囚』『キリスト者の自由』などがある。ほかに『新約聖書』のドイツ訳の出版でも知られる。
95か条の意見書
01:
私たちの主であり師であるイエス=キリストが「悔い改めよ……」といわれたとき、彼は信ずる者の全生涯が悔い改めであることを欲したもうたのである。
21:
したがって、教皇の贖宥によって、人間はすべての罪から放免され、救われると述べるあの贖宥説教者たちは誤っている。
28:
金が箱の中でチャリンと鳴ると、確かに利益と貪欲とは増すことになる。しかし、教会のなすところはただ神の御心にのみかかっている。
『ルター著作集Ⅰ』(訳:緒方純雄 聖文舎)
聖書中心主義
 信仰義認説に基づいて考えると、信仰の教義や儀式なども教会によって与えられるものではなく、信仰における唯一の拠り所は神の言葉、すなわち聖書のみである。これを聖書中心主義という。ルターは、聖書から直接神の恵み(福音)を受け取り、各人がそれに応答することで、人間は神と結ばれると説いた。
万人司祭説
 聖書から直接神の恵みを受け取ることができるなら、神と人間との間をとりなす司祭は不要である。このことは、「神の前ではすべての人が司祭である」 ※(5)ともいえることから、この考えを万人司祭説という。ルターは万人司祭説により、教皇を頂点としたローマ・カトリック教会の権威や位階制度、聖俗の身分的な区別も否定した。
職業召命観
 それまでの一般的な職業観は、職種により貴賤の区別があり、聖職者は神に仕えるものとして高貴な職であり、世俗の職業は価値の低いものとされていた。しかしルターはこうした考えを批判し、『新約聖書』をドイツ語に訳す際、「職業」という言葉に「Beruf(ベルーフ)」という語をあてる。これは「召命 ※(6)を意味し、キリスト教では「神に選ばれ救われた」といった意味となる。このようにルターは、あらゆる職業は神から与えられた神聖なものであり、職業に貴賤の区別はないと主張した(職業召命観)。ルターのこの考えはカルヴァンに引き継がれ、近代資本主義の発展に大きな影響を与えることとなった。
プロテスタント
 ルターとローマ・カトリック教会との対立は、キリスト教に分裂をもたらした。ローマ・カトリック教会を絶対的なものとみなす従来のカトリックに対し、ルターの福音主義 ※(7)を信仰する人々をプロテスタント ※(8)といい、彼らが唱えた思想をプロテスタンティズムという。
注釈
(3) 信仰義認説
ルターが自身の修道院での修行生活の中で、つとめに励めば励むほど自己の罪深さに苦悩したという経験からたどり着いた考えだとされる。
(4) 贖宥状(免罪符)
購入すれば、その本人と家族の罪が許されるというもの。
(5) 万人司祭説
「キリスト者の数だけ教会がある」というルターの言葉がこれを象徴している。
(6) 召命
単なる招きやよびかけといった意味ではなく、ある使命を果たすために神によび出されるという特別な意味を持つ語。
(7) 福音主義
聖書に基づく信仰を主張し、キリストの伝えた福音にのみ救いがあるとする考え方。
(8) プロテスタント
1529年のシュパイエル国会で、カトリック諸侯が多数決により、福音主義を支持する諸侯にとって不公平な議決をしたことに抗議(protest)したことに由来する。今日でもドイツなどのルター派の教会は福音主義教会とよばれている。
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